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2025.06.09 08:00

地図=科学技術力

地図はその国の科学技術の指標 地図を見ればその国の科学技術力のレベルがわかるといわれています。 というのも、地図をつくるためには精密な測量技術、正確な天体観測、高度な数学計算のすべてが必要となるからです。 よく知られているように伊能忠敬は寛政12年(1800)...

2025.06.02 08:00

江戸の技術力

ペリーもおどろいた日本の職人技 江戸時代の科学や技術というのは、マスコミなどでもあまり取り上げません。一般的には、「鎖国もしていたし、西洋にかなり遅れていたのだろう」くらいのイメージしか持たれていないと思います。しかし、西洋における17世紀の「科学革命」や18世紀の「産業革命」の...

2025.05.26 08:00

江戸庶民の学力(その2 数学)

一家に一冊『塵劫記』 江戸時代の寺子屋教育の基本は、「読み、書き、そろばん」でした。いいかえれば、「読解力、文章表現力、計算力」になります。ということで前回は「読み、書き」=「国語」でしたから、今回は「そろばん」=「数学」のお話です。江戸時代に出版された書物でもっとも多く読まれた...

2025.05.22 20:00

斉彬は米価を引き下げた

ここのところ米価の話題で盛り上がっているので、急遽こんなエピソードをとりあげてみました。領民の困窮を救うのが藩主のつとめ 日本人の主食であるコメの値上がりが激しくて困っているという話があちこちから聞こえてきます。政府が備蓄米を放出しても価格は一向に下がらず、あげくに農相が「コメは...

2025.05.18 20:30

江戸庶民の学力(その1 国語)

短期間で近代化に成功した唯一の国 ここのところ、徳川幕府の末期と現在日本の政界をくらべるテーマで書いていましたが、暗澹たる気持ちになるばかりなので話題を変えてみます。昨年『日本の産業革命と薩摩』という本を出したら、いくつかの団体からそのテーマで講演をしてほしいとの声がかかりました...

2025.05.12 08:00

「どうにかなろう」と「なるべく」が国を亡ぼす

困難な課題から逃げる 「アメリカ・ファースト」の政策をかかげるトランプ大統領が、すべての貿易国に相互関税を課すと発表して以来、世界中がその対応に追われています。その中で、5月8日にイギリスとの間で貿易の枠組みに合意したとの報道がありました。4月17日の報道では「関税交渉は日本が最...

2025.05.05 08:00

斉彬と勝海舟

勝を見いだしたのは斉彬 あまり知られていませんが、勝海舟がまだ貧乏旗本だったときにその才能にいち早く気づいて支援したのは島津斉彬です。よく知られている勝の談話集『氷川清話』では、北海道の商人渋田利右エ門が勝の貧乏ぶりを見て、200両の金をポンと差し出しただけでなく、スポンサーとな...

2025.04.28 08:00

意見を聞く、ただし専門家の

鹿児島の砲台配置は勝海舟案 前回の最後に、薩英戦争で英国海軍の上陸を阻止できたのは島津斉彬が築いた砲台があったからだという話をしました。あまり知られていませんが、この砲台の配置を考えたのは薩摩藩士ではなく、幕臣の勝海舟です。というのも、明治21年6月6日に勝海舟が島津忠義・忠済の...

2025.04.21 08:00

失政をごまかそうとする人々

参議院選挙が近いのに支持率が低下し続けている与党から「現金給付を」「いや商品券配布で」「クーポン付与がいい」などの声があがっていましたが、「バラマキ批判を受けるだけで逆効果だ」とのことで結局やめたようです。自公政治に対する国民の不満がどんどん高まっており、このままでは7月の参院選...

2025.04.14 08:00

徳川慶喜の弁舌(2/2)

父に代わって詫びる 前回は日米通商条約について水戸斉昭の意見をたずねにきた川路聖謨と永井尚志に対し、斉昭が激怒して追い返したことを聞いた一橋慶喜(斉昭の七男)が、父親をやり込めた話でした。今回はその続きになりますが、前回と同じく現代文に変えて概略を紹介します。【原文「慶喜公と烈公...

2025.04.07 08:00

徳川慶喜の弁舌(1/2)

水戸家から一橋家に 前回は慶喜が小心者だったために鳥羽伏見の戦いが起き、幕府の滅亡につながってしまったという話をしました。しかし、彼を小心者だと批判する人たちも一致して認めていることがもうひとつあります。それは「頭がずば抜けてよい」という評価です。最後の将軍となった慶喜は将軍に最...

2025.03.31 08:00

徳川慶喜はリーダーにふさわしいか?

トップの仕事は決断と責任を取ること 世界最大の自動車メーカートヨタの豊田章男会長は「トップリーダーの心得を教えてほしい」と聞かれて、「経営者としてやってきたことは2つだけです。決断と責任を取ること。この2つこそが、経営者の仕事だと思ってやってきました」と答えています。【トヨタイム...

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