プロフィール

安川周作

幕末島津家の研究をしています。

2010年に旧薩摩藩主島津家が経営する島津興業の役員として入社。2021年末に退職するまで島津家別邸である仙巌園を担当していました。

仕事がら島津家について説明する機会が多いため、自分で調べたり島津家の博物館である尚古集成館の学芸員にいろいろと教わったりして勉強しました。

そのような中で、歴史学者があまり興味を示さない「史談(オーラルヒストリー)」というものを知りました。わかりやすくいうと体験談です。

史談というのはそのときに話をしたのではなく、後になって語られたものが多いので、うろ覚えのものや記憶ちがいも混在していますから、歴史史料としてはB級の扱いをうけているようです。


しかし、素人には専門書を読むより体験者の話を聞く方が面白くてわかりやすいように、そこには楽しい世界がひろがっていました。

というわけで、史談をおもな材料にして2021年に『語られた歴史 島津斉彬』を、2022年に『語られた歴史 島津久光』を上梓しました。

また2024年には、日本の近代化に薩摩が果たした役割を説明した『日本の産業革命と薩摩』と、その英語版『Kagoshima and the Japanese Industrial Revolution 』(kindle)を出しています。

このブログでは史談や史料を紹介しながら、幕末の薩摩を中心に、歴史上の事件からひとびとの暮らしまでさまざまな話題をとりあげていきたいと思っています。

なお、引用文については分かりやすくするため現代文に改めたものもありますが、知識不足で間違った解釈をしているかもしれないことを、あらかじめおことわりしておきます。