2025.07.07 08:00正しい歴史を知れば行いは正しくなる歴史を学ぶ価値学校で教えている「歴史」は「暗記科目」といわれ、人名や事件の年をおぼえさせることに集中して、「歴史はつまらないもの」というイメージを刷り込んでいます。そもそも歴史は「だれが、いつ、どんなことをしたか」を覚えるのではなく、「なんのために、どういうことをして、その結果は...
2025.06.30 08:00最高のチームで対応した神戸事件新政府の外国通を動員 前回とりあげた「神戸事件」ですが、できたばかりの明治政府はこの対応において「外国に反感をもたれない」ことを最優先しました。というのも、当時は戊辰戦争のはじまりである鳥羽伏見の戦いが終っただけで、新政府軍と旧幕府軍の本格的な戦いはこれからだと考えられていたから...
2025.06.23 08:00外国人優遇と神戸事件国民の怒り Xで「外国人優遇」がトレンドに入っていました。観光立国推進で外国人観光客が急増(2014年→2024年:1,341万人→3,687万人)したり、外国人労働者(同 79万人→230万人)や外国人留学生(同 18万人→34万人)の受け入れを増やしたりしたことにより、あち...
2025.06.02 08:00江戸の技術力ペリーもおどろいた日本の職人技 江戸時代の科学や技術というのは、マスコミなどでもあまり取り上げません。一般的には、「鎖国もしていたし、西洋にかなり遅れていたのだろう」くらいのイメージしか持たれていないと思います。しかし、西洋における17世紀の「科学革命」や18世紀の「産業革命」の...
2025.05.26 08:00江戸庶民の学力(その2 数学)一家に一冊『塵劫記』 江戸時代の寺子屋教育の基本は、「読み、書き、そろばん」でした。いいかえれば、「読解力、文章表現力、計算力」になります。ということで前回は「読み、書き」=「国語」でしたから、今回は「そろばん」=「数学」のお話です。江戸時代に出版された書物でもっとも多く読まれた...
2025.05.18 20:30江戸庶民の学力(その1 国語)短期間で近代化に成功した唯一の国 ここのところ、徳川幕府の末期と現在日本の政界をくらべるテーマで書いていましたが、暗澹たる気持ちになるばかりなので話題を変えてみます。昨年『日本の産業革命と薩摩』という本を出したら、いくつかの団体からそのテーマで講演をしてほしいとの声がかかりました...
2025.05.12 08:00「どうにかなろう」と「なるべく」が国を亡ぼす困難な課題から逃げる 「アメリカ・ファースト」の政策をかかげるトランプ大統領が、すべての貿易国に相互関税を課すと発表して以来、世界中がその対応に追われています。その中で、5月8日にイギリスとの間で貿易の枠組みに合意したとの報道がありました。4月17日の報道では「関税交渉は日本が最...
2025.04.14 08:00徳川慶喜の弁舌(2/2)父に代わって詫びる 前回は日米通商条約について水戸斉昭の意見をたずねにきた川路聖謨と永井尚志に対し、斉昭が激怒して追い返したことを聞いた一橋慶喜(斉昭の七男)が、父親をやり込めた話でした。今回はその続きになりますが、前回と同じく現代文に変えて概略を紹介します。【原文「慶喜公と烈公...
2025.04.07 08:00徳川慶喜の弁舌(1/2)水戸家から一橋家に 前回は慶喜が小心者だったために鳥羽伏見の戦いが起き、幕府の滅亡につながってしまったという話をしました。しかし、彼を小心者だと批判する人たちも一致して認めていることがもうひとつあります。それは「頭がずば抜けてよい」という評価です。最後の将軍となった慶喜は将軍に最...
2025.03.31 08:00徳川慶喜はリーダーにふさわしいか?トップの仕事は決断と責任を取ること 世界最大の自動車メーカートヨタの豊田章男会長は「トップリーダーの心得を教えてほしい」と聞かれて、「経営者としてやってきたことは2つだけです。決断と責任を取ること。この2つこそが、経営者の仕事だと思ってやってきました」と答えています。【トヨタイム...
2025.03.24 08:00間違いを認めない人たち無謬性神話 「行政の無謬性(むびゅうせい)」という言葉を耳にされたことがあるでしょうか?これは「行政機関は誤りをおかさない」という意味で、じっさいにはそんなことはありえないのですが、そう見られているというより行政機関がそのようにふるまっているというべきでしょう。今回は「行政の無謬...
2025.03.17 08:00目付は直角に曲がる目付の歩き方 前回「目付が肩で風を切って歩いていた様子を紹介する」と書きましたが、これはいばっているという意味ではなく、じっさいに目付は江戸城内において独特の歩き方をしていました。それは一直線に進んで直角に曲がるという歩き方です。今一つ変わっているのは、その歩き方なので、馬車馬が...