2025.04.21 08:00失政をごまかそうとする人々参議院選挙が近いのに支持率が低下し続けている与党から「現金給付を」「いや商品券配布で」「クーポン付与がいい」などの声があがっていましたが、「バラマキ批判を受けるだけで逆効果だ」とのことで結局やめたようです。自公政治に対する国民の不満がどんどん高まっており、このままでは7月の参院選...
2025.04.14 08:00徳川慶喜の弁舌(2/2)父に代わって詫びる 前回は日米通商条約について水戸斉昭の意見をたずねにきた川路聖謨と永井尚志に対し、斉昭が激怒して追い返したことを聞いた一橋慶喜(斉昭の七男)が、父親をやり込めた話でした。今回はその続きになりますが、前回と同じく現代文に変えて概略を紹介します。【原文「慶喜公と烈公...
2025.02.24 08:00老中も部下次第?威厳はあるが意見はなし 前回は、日本の政治家が官僚に支配されているというのは今にはじまったことではなく、江戸時代の大名も家老の意見に左右されており、その家老たちも自身の部下にあやつられていたという話をご紹介しました。江戸時代に国政を担当していたのは幕府(徳川幕府)で、将軍のもとで...
2025.02.17 08:00部下が上司をあやつるのは日本の伝統?官僚が好き勝手に制度をいじくっている インターネットの論説を見ているとき、あるブログ(『新宿会計士の政治経済評論 2025/2/3』)に、「日本政府(というか官僚ども)が制度を好き勝手いじくった結果、国民経済を疲弊させてまで強引に税金を強制徴収し続けている実態については、エビデン...
2025.01.27 08:00国の豊かさとは税金取り過ぎ! 今、日本では国が税金(や社会保険料)を取り過ぎているのではないかということに国民が気づきはじめて、SNSなどで批難の声が高まっているようです。江戸時代の年貢は四公六民ですから現代に置き換えると税率40%でしたが、財務省の発表している「国民負担率」(租税負担率と社会...
2025.01.13 08:00鶴丸城でもお参りが 前回は飢饉に苦しんだ人々が御所に御千度参りをして、南門でお賽銭をささげた話をご紹介しました。じつは薩摩藩にも似た出来事があります。領内の士民が鶴丸城にお参りしてお賽銭をささげていたのです。それは島津斉彬が藩主になって間もないころでした。藩主になって最初の施策は領民の生活安定島津...
2024.12.30 08:00長州兵はどう強かったのか 戦法のちがい 第2次長州戦争で幕府軍の弱体ぶりをご紹介してきましたが、反対から見れば長州はなぜこんなに強かったのかということになります。一般的には長州軍装備の優越性、なかでも全員がミニエー銃(ライフル銃)を装備していたからだとされますが、戦い方でも非常にすぐれていまし...
2024.12.16 08:00慶喜、公家との交渉で神経過敏に至急上京せよ 前回、家茂将軍とともに第2次征長軍の出陣式を見ていた奥医師松本良順(のち順に改名)の感想を紹介しました。松本は佐倉順天堂(現在の順天堂大学)の開設者佐藤泰然の次男で、幕府医師の松本良甫(りょうほ)の養子となり、蘭医坪井信道についてオランダ語を学びました。安政4年(1...
2024.09.09 08:00暴れ隠居の友情が名君を生んだ?島津家と池田家 私見ですが、江戸時代の全大名の中で最高の名君は島津斉彬だと思います。彼は島津家27代当主斉興の長男として生まれました。母は斉興の正室弥姫(いよひめ)で、鳥取藩主池田治道の四女です。池田家は岡山藩が本家で、鳥取藩は分家になります。斉興と弥姫が結ばれたから名君斉彬が誕...
2024.08.26 08:00尾張は元来勤王藩だった徳川御三家の筆頭 前回、嘉永7年(1854)に焼失した御所の復旧工事の際、敷地を少し拡張したいと望みながらそれを言い出せない朝廷に代わって幕府に進言するよう、島津斉彬が尾張藩主の徳川慶勝に持ちかけたという話を紹介しました。尾張藩は御三家の筆頭で、徳川一族として将軍を補佐するだけで...
2024.08.19 08:00京都御所のかたち安政の御造営 江戸時代、京都御所はたびたび火災で焼失しています。合計6回被災していますが、最後に焼失したのは嘉永7年(1854)4月6日でした。正午ごろ内裏の東南にある女院御所から出火、東南の風にのって内裏は炎上、炎はさらにひろがって周辺の家屋をまきこみ、翌7日早朝にようやく鎮火...
2024.06.24 08:00正妻の子供は珍しかった大名のもっとも重要な仕事は子作り? 前回の後半で、老中水野忠邦が大奥年寄姉小路にやり込められたエピソードを紹介しました。その中で姉小路が「御内室や御部屋」と語っていますが、これは「正室と側室」つまり「正妻と妾」ということです。江戸時代においては、ほとんどのポストが「家業」でした。...