2025.06.16 08:00国絵図から見える薩摩の科学技術力国絵図 前回登場した伊能忠敬ですが、じつは第二の人生をはじめたときの目的は地図作成ではありませんでした。彼は49歳まで商売に精を出して財をなしたのち、息子に家業を任せ、自分は江戸に出て念願の天文学を学ぶために幕府天文方の高橋至時に師事します。天文学を学ぶうちに地球の大きさに関心を...
2025.06.02 08:00江戸の技術力ペリーもおどろいた日本の職人技 江戸時代の科学や技術というのは、マスコミなどでもあまり取り上げません。一般的には、「鎖国もしていたし、西洋にかなり遅れていたのだろう」くらいのイメージしか持たれていないと思います。しかし、西洋における17世紀の「科学革命」や18世紀の「産業革命」の...
2025.05.26 08:00江戸庶民の学力(その2 数学)一家に一冊『塵劫記』 江戸時代の寺子屋教育の基本は、「読み、書き、そろばん」でした。いいかえれば、「読解力、文章表現力、計算力」になります。ということで前回は「読み、書き」=「国語」でしたから、今回は「そろばん」=「数学」のお話です。江戸時代に出版された書物でもっとも多く読まれた...
2025.05.18 20:30江戸庶民の学力(その1 国語)短期間で近代化に成功した唯一の国 ここのところ、徳川幕府の末期と現在日本の政界をくらべるテーマで書いていましたが、暗澹たる気持ちになるばかりなので話題を変えてみます。昨年『日本の産業革命と薩摩』という本を出したら、いくつかの団体からそのテーマで講演をしてほしいとの声がかかりました...